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アップルパイ。

気になっていたアップルパイを買いに。というのも、今を逃すと一生買いにいくことがないだろうという絶妙なタイミングが生まれたからである。そんな時は偶然に従う。

山のふもとにあるお店は、ボタニカル男子がかわいい彼女を連れてきそうなお洒落なインテリアが印象的で、隣に小さなホームセンターがあるのもポイントが高い。駐車場はいっぱいで、中に入ると、優しそうなお兄さんがひとりで一生懸命にまわしていた。アップルパイは1/8カットとホールで販売。私はこっそりキッチンを覗きこんで一切れの大きさを確認する。両親へのお土産と合わせて3つのパイを買いたいけど、微妙に物足りない…。あ、1/2ホールを三等分してもらえば、ジャスタ満足感!忙しいさなかに無理を言って注文した。ややこしい上に私の説明下手があいまって、お兄さんと私の間で呪文のような会話が交わされる。ありがとうお兄さん。他の注文に追われていたので、少し外をふらついていると、サークルKの看板が目に入って、アップルパイといえばバニラアイスだ!とはっとして、いや待て、サイズ大きくしたのにアイスはやり過ぎ、しかも、どうせならハーゲンダッツ級にしなければ、と考えているうちにちゃりんちゃりーんとお金の音がする。いや、もうこれ以上あの優しいお兄さんにややこしいことは言えない。パイの味を堪能するんだと言い聞かせて素直にお会計を済ます。それにしても、買い物ひとつでここまで葛藤できる私は平和そのもの。両親には「超高級だから心して食せよ。」と念を押して美味しい珈琲を淹れていただいた。